PAX Gold (PAXG)は金(ゴールド)を担保とする仮想通貨です。現物の金を購入できるステーブルコインとして注目されています。
この記事を読むと、
- PAXGの特徴とは?
- PAXGとビットコインの違い
- PAXGの将来性
がわかります。
PAXGの投資において気になる点にフォーカスして初心者にもわかりやすく解説しますので、ぜひ最後までお付き合いください。
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この記事でわかること
PAX Gold (PAXG)とは?
< PAX Gold (PAXG) 基本情報>
仮想通貨名称 | PAX Gold(パックスゴールド) |
ティッカーシンボル | PAXG |
現在の価格(2023年2月現在) | 242,954.41円 |
時価総額(2023年2月現在) | 65,904,714,760円 |
公式サイト | https://paxos.com/paxgold/ |
PAXGは金のステーブルコインとして米Paxos社によって発行されています。
2019年9月にローンチしたステーブルコインPAXG。仮想通貨で少額から金の現物を保有することができる点が、投資家にとって魅力です。
金は法定通貨と異なり、信用リスクがなく世界中で価値が共有されています。インフレにも強い実物資産です。「有事の金」として世界中の投資家から格別の人気を誇ります。
PAXGの保有者は、保有するPAXGのイーサリアムアドレスをPaxos社のサイトに入力すれば、そのコインに割り当てられている金のシリアル番号と保有情報を取得することができます。
PAXGはイーサリアムブロックチェーン上のERC-20トークンです。
イーサリアムは世界最大級のブロックチェーン・ネットワークのため、流動性や安定性、ウォレットの兌換性やセキュリティにも優れています。
PAX Gold (PAXG) の価格推移
PAX Gold (PAXG) のチャートです。
2023年9月現在、直近の価格推移は上記の通りとなっています。
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PAX Gold (PAXG)の特徴
それではPAXGの特徴を3つにわけてみていきましょう。
- ゴールドを担保とするステーブルコイン
- ゴールドの保管手数料・信託報酬がかからない
- ニューヨーク州金融サービス局によって監視されている
それぞれを解説します。
ゴールドを担保とするステーブルコイン
PAXGは金を担保とするステーブルコインですので、コイン価格は金の価格と連動しています。
ステーブルコインは価値の裏付けとなる担保を用意した仮想通貨です。
ビットコインなどの仮想通貨は裏付け資産がないために価格変動が激しく、実社会での活用が進みにくいのが難点でした。そこで実用性を高めるために開発されたのがステーブルコインです。
PAXGでは、米国の信託会社によって発行された信頼度の高い「GDB」をPaxos社が保管することでPAXGと金の価格を連動させています。
GDB:Good Delivery Bars ロンドン貴金属市場協会の厳しい審査基準をクリアしている金の「適合品」。 安全資産として金を保有する場合に推奨される、世界的にも非常に信頼度が高い金。 |
最小取引額は0.01PAXGですので2,500円ほどで金を保有できます(2023年2月現在の価格で換算)。一定量のPAXGトークンは実物の金と交換することもできます。
実物金の購入はハードルが高かった小口投資家にとっても、PAXGによって金への投資が身近になっています。
ゴールドの保管手数料・信託報酬がかからない
PAXGは仮想通貨を通して現物の金に投資できるわけですが、ほかの手段で金に投資する場合にかかる手数料が不要な点も魅力です。
現物の金を保有する際には、預け先への手数料や保管場所のセキュリティ対策費がかかります。保管を貴金属会社に委託すると継続的に「保管手数料」が発生します。EFT(上場投資信託)の金に投資する場合もまた、継続的に運用の「信託報酬」が発生します。
PAXGであれば、保管手数料・信託手数料をかけずに金に投資できます。一方で、PAXGはほかの仮想通貨と同じように、売買手数料(約0.02%)やガス代を負担する必要があります。
PAXGはERC-20トークンですので、イーサリアムのガス代が高騰しているときの取引には注意してください。
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ニューヨーク州金融サービス局によって監視されている
PAXG発行元のPaxos社は、ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)から認可を受け、規制範囲内で金融商品を提供している米国企業です。
Paxosは2012年に設立され、PayPal Venturesなどから5億ドル以上の資金を調達しているトップクラスのブロックチェーン企業で、透明性の高い経営に力を入れています。
自社の資産とPAXGの裏付け資産となるGDBを別に保管しているため、万一経営が破綻した場合にも顧客の資産は守られます。また毎月、報告書を提出し、第三者機関の監査を受けていることを示しています。
PAXGは、コンプライアンス意識が高い企業によって運営されているので、ステーブルコインのなかでも信頼性の高いコインといえます。
PAX Gold (PAXG)とビットコインとの違い
PAXGとビットコインの違いをみていきましょう。
ビットコインは2009年に発表された最初の仮想通貨です。サトシ・ナカモトなる謎の人物が発表した論文に可能性を感じた世界中の開発者たちによって、ブロックチェーン技術やビットコインが開発されました。
つまりビットコインには運営企業がありません。またビットコインには、ステーブルコインのような価値の担保もないため、現在のところ、価格は激しく変動しています。
ビットコインは資産の裏付けがなくとも最初に誕生した歴史ある仮想通貨として、今後も主要な投資先として存続するでしょう。
PAXGは、Paxos社が運営元となり、投資先としての金の魅力とブロックチェーン技術の利便性を融合させたステーブルコインとして誕生しました。
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PAX Gold (PAXG)の今後について
PAXGの将来性について3つの観点を取り上げて解説します。
一つ目はステーブルコインである点です。
ステーブルコインは、価値の裏付けがあることで価格が安定しやすいように設計されています。そのため、短期の急激な値上がり益は見込みにくい性質があります。長期的な目線でゆるやかな投資リターンに期待する銘柄といえるでしょう。
二つ目は金の価格です。
PAXGの価格は金に連動する設計になっています。一般的に、インフレが懸念され法定通貨の価値が下落する場合に、「有事の安全資産」といわれる金に資金が集まります。ただし、市場の不確実性により金価格が暴落する局面もあるかもしれませんので注意が必要です。
三つ目は運営元Paxos社の動向です。
仮想通貨の価格にも運営元の信頼性が影響します。ステーブルコインでは過去に「テザー疑惑」「USTのディペッグ騒動」も起こっています。運営体制に対する「疑惑」だけでも仮想通貨の価格は影響を受けた経緯があるため、ニュースには注目していきましょう。
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まとめ PAX Gold (PAXG)について
PAXGはニューヨーク州金融サービス局から認可を受けている信頼性の高い企業によって運用されている金のステーブルコインです。
購入は海外取引所でのみ可能です。投資してみたい方は、まずは国内取引所にアカウント開設し、ビットコインなどを購入するところから準備をはじめましょう。
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