TrueUSD(TUSD)は透明性と安全性が高いステーブルコインとして期待されている仮想通貨です。
この記事を読めば、
- TrueUSDの特徴
- TrueUSDとUSTD(テザー)の違い
- TrueUSDの将来性
がわかります。
仮想通貨投資で役立つ情報を、初心者にもわかりやすく解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
なお、国内取引所で取り扱いのない仮想通貨を購入するには、コインチェックなどの国内取引所で仮想通貨を購入し、バイナンスなどの海外取引所に送金して、購入することができます。
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この記事でわかること
TrueUSD(TUSD)とは?
<基本情報>
仮想通貨名称 | TrueUSD(トゥルーユーエスディー) |
ティッカーシンボル | TUSD |
現在の価格(2022年12月現在) | 132.58円 |
時価総額(2022年12月現在) | 100,004,595,698円 |
公式サイト | https://tusd.io/ |
TrueUSD(TUSD)は透明性と安全性が高いステーブルコインとして期待されている仮想通貨です。
TrueUSD(TUSD)の価格推移
TrueUSD(TUSD)のチャートです。
2023年9月現在、直近の価格推移は上記の通りとなっています。
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TrueUSD(TUSD)の特徴
TUSDの主な特徴は以下の3つです。
- 米ドルに連動したステーブルコイン
- カウンターパーティリスクを軽減している
- ドミニカ国の法定通貨のひとつ
それぞれを解説します。
米ドルに連動したステーブルコイン
TUSDは、TrustToken社が発行した米ドル連動型のステーブルコインです。”真のUSドル”の名の通り「1TUSD=1米ドル」の価格で常に固定されています。
ステーブルコインとは、取引価格を安定させるために米ドルなどの通貨と同価値になるように設計された仮想通貨のことです。
仮想通貨は日々の変動が激しすぎるために、日々の決済や資産の保有には向かない面があります。このデメリットを解消すべく生まれたのがステーブルコインです。
大きく3種類に分類できます。
ステーブルコインの分類 | 価値の裏付け |
---|---|
法定通貨担保型 | 米ドルなどの法定通貨 |
仮想通貨担保型 | ビットコインなどの仮想通貨 |
無担保型(アルゴリズム型) | なし |
TUSDは法定通貨担保型です。
ユーザーがTUSDを買いたい場合、信託銀行に米ドルを預けると、代わりにTUSDが発行されます。売却するときには同等の米ドルが返還され、TUSDはバーン(消滅させ、通貨を使用できなくすること)されます。
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カウンターパーティリスクを軽減している
カウンターパーティリスクとは、デリバティブ取引などの金融取引において、取引先(カウンターパーティ)が破綻してしまうことで損失を被るリスクのことです。
たとえば代表的なステーブルコインであるUSDT(テザー)は、預託された資金を発行元のTether Limited社が自社管理しています。一方、TUSDは複数の信託銀行やエスクロー企業(第三者預託機関)の口座で管理するので、カウンターパーティリスクが軽減されています。
またTUSDでは、スマートコントラクトも第三者によって監査する体制を取っているため、米ドルの残高に応じて発行・バーンされていることが確実に担保されています。
このようにTUSDは透明性に力を入れて運営されているので、あるとき急に破綻してしまうといったリスクが低く、数あるステーブルコインのなかでも信頼性が高いといえます。
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ドミニカ国の法定通貨のひとつ
最近では仮想通貨を自国の法定通貨に採用する国も出てきています。
2022年10月、ドミニカ国はTUSDを含む7銘柄を国家公認のデジタル通貨とすることを発表しました。
ビットコインの法定通貨化では、2021年9月のエルサルバドル、2022年4月の中央アフリカ共和国の事例がある一方、アルトコインが法定通貨となるのはこれが初となります。
TUSDを含む7銘柄はいずれも仮想通貨トロン(TRX)の関連銘柄で、ドミニカ国はトロンの基盤であるトロン・プロトコルを国家のブロックチェーン・インフラとして認定しています。さらには独自の国家ファントークン「ドミニカコイン(DMC)」の発行を行う計画も明らかにしています。
ドミニカ国はカリブ海に位置する人口7万人の国ですが、上記の仮想通貨はドミニカ国での決済や税金の支払いなどで利用可能となりました。
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TrueUSD(TUSD)とUSDTとの違い
米ドル連動型のステーブルコインとして歴史が長く、時価総額や取引量が最も多いのがTether Limited社が発行したUSDT(テザー)です。
「1USDT=1米ドル」で固定されている点ではTUSDと同じですが、異なるのは透明性と安全性に対する取り組みです。
USDT | TUSD | |
---|---|---|
ローンチ | 2015年2月 | 2018年4月 |
発行元 | Tether Limited社 | TrustToken社 |
時価総額(2022年12月現在) | 8,787,968,424,109円 | 100,004,595,698円 |
預託金(米ドル)の管理 | Tether Limited社 | 複数の信託銀行およびエスクロー企業 |
大きな違いは、ユーザーの資金管理体制です。
前述の通り、USDTでは発行元のTether Limited社が自社管理している一方、TUSDでは資金は信託機関に開設されたエスクロー口座に入ります。TrustToken社の管理下にはない口座ですので、同社はユーザーの資金に手を付けることはできません。またエスクロー口座内の資金は法的に保護される対象となるので、安全性もより高いものです。
またTUSDは、発行時にユーザーの本人確認を厳重に行い、マネーロンダリングなどの不正に使われにくくしています。スマートコントラクトを第三者によって監査することでも、透明性と安全性への取り組みを実施しています。
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TrueUSD(TUSD)の今後について
TUSDはステーブルコインであるため、「1TUSD=1米ドル」固定を前提としています。そのためTUSDは、それ自体が投資対象とはなりにくい仮想通貨です。
ステーブルコインが投資家から支持を集めている点は、DeFiでの利用や、ボラティリティの高いほかの仮想通貨で出た利益をいったん確定したいときに使い勝手がよい点です。コインをTUSDに交換しておけば価値が安定しますし、仮想通貨を法定通貨に変えると手数料がかかってしまいますが、TUSDなら不要です。
また、テザー疑惑などが取りざたされたUSDTなどと比べて、定期的に監査を行い、安全管理を徹底している点でTUSDは高評価となっています。
TUSDの発行元TrustToken社は、米ドルだけではなく、円などに連動したステーブルコインの発行にも前向きです。
ステーブルコインは、ハイパーインフレなどにより自国通貨システムが崩壊している国にとっては日々の決済・資産の貯蓄・送金手段として機能しているので、今後も活用されていく可能性があります。さらにメタバースでの決済手段として活路を広げる可能性もあり、将来性が期待されます。
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まとめ TrueUSD(TUSD)について
TUSDは、ステーブルコインの代表格USDT(テザー)がはらんでいた問題点を解決するべく登場した仮想通貨です。
時価総額ではUSDTなどに順位を譲っている状態ですが、不透明性やハッキングなどの危険性が大きい仮想通貨市場において優位性があり、今後も生き残っていく可能性があるといえます。