「Web3って聞いたことがあるけど、何のことだろう?」
「Web3って、いままでのWebと何が違うの?」
このような悩みにお答えします。
仮想通貨の業界はわかりにくいことばが多く、Web3ってなんだか難しそうですよね。
そこで、本記事ではWeb3のメリットや将来性についてわかりやすく解説します。
この記事を読めばWeb3の強みや今後の可能性がわかります。
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Web3とは?
Web3とは、次世代の分散型インターネットを表すことば(概念)です。
現在のインターネットは、企業に個人情報を提供しなければサービスを利用できないという課題を抱えています。
たとえば
- 検索エンジンで調べ物をしたいときはGoogle
- 買い物をしたいときはAmazon
- SNSをしたいときはFacebook
といったように、私たちは上記サービスへのアカウント登録が必要です。
サービスの利用権限は企業にあるため、不正を働く者にはアカウントのはく奪や一時的な凍結などのペナルティもあります。
このように、あるサービスにおいて特定の権限をもった管理者がいることを「中央集権的管理」といいます。
サービスを快適に利用するためには、このような中央集権的な管理が有効であると言えます。
しかし、すべての情報や権限を中央管理者が握ってしまうため、個人情報が流出してしまったり、積み上げてきたデータを消されてしまったりするリスクもあるのです。
また、富が中央管理者に集中しすぎてしまい、利用者への還元が少なくなりがちな傾向にあります。
一方で、Web3は「分散的管理」といわれます。
分散的管理によって、私たちは特定の管理者なしに、データや金銭のやりとりが可能になります。
つまり、Web3は現在のインターネットが抱える課題(権限や時、情報の集中)を解決してくれるメリットがあるといえます。
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Web3の特徴やメリット
Web3がもつ3つのメリットは以下の通りです。
- 特定の管理者がおらずブロックチェーンにより分散管理される
- スマートコントラクトやトークン発行によって、時間やコストが削減される
- ウォレットによって個人の匿名性や取引の安全性が保たれる
それぞれ解説していきます。
特定の管理者がおらずブロックチェーンにより分散管理される
Web3には特定の管理者がいません。中央集権的な支配を受けず、公平で自由な情報のやりとりができる分散管理によって成り立っています。
分散管理を実現させるのが、ブロックチェーンです。
ブロックチェーンは
- 管理者ではなくユーザー同士による情報の共有と承認
- ユーザーがみな同じ情報をもっている(データの改ざんが困難)
- 一部のユーザーに不具合が生じてもサーバーダウンしづらい
といった特徴があります。
つまり、管理者の権限によりサービスが使えなくなったり、不正を働くものによってデータの改ざんをされたりすることがありません。
高いセキュリティ性を保ちながら安全に利用できるのです。
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スマートコントラクトやトークン発行によって、時間やコストが削減される
Web3では、ブロックチェーン上でスマートコントラクトという自動で契約を実行してくれる仕組みが働きます。特定の操作をすると、あらかじめ設定されたプログラムが働いてくれるというものです。
スマートコントラクトは、以下のような組織やサービスの発達に大きく活用されています。
- DAO(分散型自律組織):特定の管理者がいない組織内での意思決定や契約
- DeFi(分散型金融):仮想通貨の銀行のような仕組みでのさまざまな金融取引
- Dapps(分散型アプリケーション):暗号資産を使ったNFTゲームなど
スマートコントラクトのメリットは、わずらわしい契約書などのやりとりが不要になったり、意思決定が素早くできるという点です。
また、トークン(仮想通貨)発行によって、海外への送金や決済においても時間やコストを大きく削減してくれる特徴があります。
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ウォレットによって個人の匿名性や取引の安全性が保たれる
Web3では個人情報の提供は不要で、匿名性や安全性が保たれます。理由は、ウォレットを利用するからです。
たとえば仮想通貨を使ってNFTを買いたい時は、OpenSeaというマーケットプレイスで仮想通貨の入ったウォレットを接続するだけで買い物できます。
代表的なウォレットとしては、MetaMask(メタマスク)があります。
NFT購入の流れは以下の通りです。
- マーケットプレイスのページを開く
- ウォレットを接続する
- NFTを購入する
驚くことに、一連の流れには個人情報の入力が一切必要ないのです。
個人情報を提供していないため、大切な情報が漏えいしたり、知らぬ間に流用されることがないため、匿名かつ安全に取引できるということですね。
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Web3とWeb1.0、2.0との違い
Web3とWeb1.0、2.0の大きな違いは、自由で安全にサービスが利用できることです。
具体的には以下のとおりです。
- 個人情報を使わずに誰でもサービスを利用できる
- セキュリティが向上する
- 仲介者(サーバーなど)がないためユーザー間で直接やりとりできる
Web1.0はインターネットがはじまった1990年代のWebサービスです。
回線の速度が遅く、Webページのほとんどは文字主体で構成されていました。
当時のインターネットの利用目的は情報を得ること。情報を発信できる人はごく一部で、ユーザーのほとんどは情報を取りにいくのみで発信はできず、コミュニケーションは一方通行でした。
Web2.0は現在のインターネットです。
コミュニケーションは、SNSをはじめとした一方向から双方向へと変わり、情報発信のハードルもずいぶん下がりました。
SNSで発信したり、動画サイトへの投稿、閲覧、互いにコメントなどができるようになり、情報は得るだけでなく共有できるようになりました。
しかし、Web2.0ではサービス利用において個人情報を提供する必要があり、中央管理者の権限でサービス利用の可否が決まっていました。
さらに、個人情報の流出リスクもあり、セキュリティ面の問題も抱えていたのです。
Web3は、ブロックチェーンを用いることで上記の問題を解決できます。
つまり、誰からも管理されず匿名でさまざまなサービスを利用できるようになるということです。
これが、Web1.0と2.0とのもっとも大きな違いといえるでしょう。
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Web3の今後について
Web3によって、誰もがより安全かつ公平で自由にインターネットを活用できるようになります。
従来のインターネットが抱える課題を解決していくことで、個人がより自由で主体性をもって安全にサービス利用できる時代がくるでしょう。
企業も、内部に特定の管理者を配置させるのではなく、同じ思想や目的をもった人たちで構成される組織になり、それぞれが平等に活躍できるようになると考えられます。
しかし、Web3を発展させていくためにはまだ課題も多く、既存のサービスがWeb3に置き換わるのには時間がかかるともいわれています。
特に、GAFAMといわれる世界の巨大企業は、中央集権制によるサービスの代表格です。
管理体制を大きく変えるのにはGAFAMの収益構造を壊す必要があるため、容易に実現できることではないでしょう。無料で便利なサービスを使うことができるというWeb2.0のメリットは、今後も大きな魅力であり続けると考えられます。
また、ユーザーもブロックチェーンや仮想通貨などの仕組みを理解し、適切に情報を得る必要があります。Web3の世界では、ウォレットや資産を自分で管理する必要があります。
中央管理者がいないため、事故や事件が起こっても誰も救済することができません。つまり、自己責任の世界です。
そのため、すべての人がすんなりとWeb3に移行するとも考えにくいのです。
まずは身の回りのなじみ深いサービスで仮想通貨が利用できるようになるなど、低いハードルを超えながらWeb3を理解していく必要があるでしょう。
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まとめ Web3について
本記事では、Web3の概要について解説しました。
まとめは以下の通りです。
- Web3は現在のインターネットの課題を解決する新しいインターネットである
- 分散的管理により高い安全性と匿名性をもってサービス利用ができる
- 時間やコストが削減できる
- Web3のサービスが広まるまでにはまだ時間がかかる
Web3のサービスを戸惑いなく使えるようになるためには、仮想通貨の保有をおすすめします。
興味のある方はぜひ、仮想通貨取引所の口座を開設してみてください。
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